これまで実験を繰り返してきた石膏と砂の創作を、本日からはいよいよ海岸に出て広げていきましょう。
時間を有効に使うためにも開始時間には砂浜に着けるように早めの出発です。
浜に着いたら早速波が来ない距離と砂の湿気を考えて型つくりに最適な場所を探し、さらには軽めの防潮堤つくりからのスタートです。

庭先で砂と粘土を使い繰り返してきた経験から、慣れた手順で凹凸の逆転した「顔」や「骸骨」ができていきます。
あらかじめ決めてきたスケジュールよりも早く型が出来たので、早めに石膏を流しましょう。

と、ここまでとても順調に進んでいましたが、、
石膏を流し終わったところで想定外に強い波が押し寄せて来ました!
固まる前の石膏が砂の中に埋もれてしまい、海水で浸されてしまいました。
うまく硬化するのか、予想がつかないまま時間をおいてゆっくりと掘り出してみると、、
しっかりと固まっていました!
しかも笑顔だったはずの顔が波に歪められてなんともいえない表情に!!
意識的な造形ではつくれない凹凸や溝の深さに、
「(波の影響を受けていない顔よりも)良い顔が出来たね」

つづいては恒例となっている石膏の道制作にも挑戦です。
こちらも手慣れた手順での作業が進みます、今回は構造体に割り箸を使ってみました。
広い砂浜では道も延び石膏の流し方もダイナミックになっていきました、今回こそは折らずに掘り出したいですね。

海水もふんだんに使い洗い流すように発掘を進めていきましたが、今回も途中で何箇所か石膏に亀裂が入ってしまいました。
やはり石膏の道制作ではまだ課題が多くありますね、、しかし経験が深まり次はもっとうまく出来そうな予感がします!
積み重ねてきた実験のおかげで、本日は予想以上にたくさんの作品が生まれました。
さらには波に流されるという自然の干渉により、予想を超えた魅力的な造形も体験することが出来、豊かな自然環境を活かした作品つくりができた様に思います。
少し時間が空きますが、次回は作品の数を絞りひとつずつの完成度を上げていくことを目標に再び砂浜に出て行きましょう。
ありがとうございました。
今野健太